コロナウイルスが猛威を奮う中、未成年者の妊娠や中絶相談件数が増加傾向にあります。


妊娠しても、気づかないうちに流産になることはあります。


流産であれば、中絶手術ではなく、保険診療の流産手術になります。


また、子宮の外側に妊娠してしまう、いわゆる子宮外妊娠の場合もあります。


子宮外妊娠した場合、腹腔内(お腹のなか)に大量に出血を起こす可能性もありますので警戒が必要です。



胞状奇胎などの異常妊娠の場合もあります。なので、予期せぬ妊娠をした場合、一人で悩まずに、まずその妊娠は正常妊娠であるかどうかを産婦人科医師に診察してもらいましょう。


■手術費用について

中絶費用には保険が適用されず、全額自己負担となります。初期中絶の費用は施設によって異なりますが、7万円~20万円程度です。

健康保険が適用されないので、通常の診療費用よりも高額になります。


リスクの高い既往症を合併している場合などはその疾患に対応できる医師がいなければならないので、高額になるケースもあります。また、麻酔医がいるかどうかや、設備の質の違いなどによっても費用に違いが生じます。


中絶費用よりも一番大切なことは、母体の安全です。安易に安価な病院を選ぶよりも、値段が高くても、安全性が高く自分が納得できる施設・医師を選ぶことが大切です。



■親権者の同意

なんらかの理由でパートナーの意志確認ができない場合(死亡、不明など)には、本人の同意だけでもかまいません。
未婚の場合、女性お一人の同意のみで構いません。


法的な配偶者(婚籍を持つ、または事実婚の相手)がいる場合、胎芽(胎児)の父親が配偶者でなくても配偶者の同意(署名と押印)が必要です。


未成年者の手術の場合には親権者の同意が必要です。
非常に重い決断ですので、十分に話し合い決断しましょう。
できることなら家族や兄弟、友人などの信頼できる相手にすぐ相談するべきです。


妊娠を中絶するということは二人だけで解決できる簡単な問題ではないのです。自分たちだけで解決しようとするのには残念ながら力不足です。


また20歳未満の未成年の方は特に女性の精神的な面のケアも含め支えてあげる人が必要になります。

相手の男性がそうなれば良いのですが、少しでも不安がある場合は両親もしくはどちらかの家族には時間を割いて来てもらったほうが良いのではないでしょうか。