今日は乳がん検診についてご説明させて頂きます。

乳がん検診には、2つの種類があります。

・超音波検査(エコー検査)
・マンモグラフィ(X線検査)

検診の種類によって検査内容や費用が異なります。


◆乳がんとは・・・

乳がんは、乳腺または乳管(乳汁を運ぶ細い管)に発生する悪性腫瘍です。

症状は、しこり・痛み・血液が混じったような分泌物が出る・乳首のただれ・皮膚のくぼみ・赤く腫れたりオレンジの皮のように毛穴が目立つ・脇の下のしこりなど実にさまざまありますが、自覚症状がないことも多々あります。
そのため、自分でセルフチェックするときに、しこりが触知されていないから、乳癌にはなっていないと、安易に判断できないこともあります。
定期的に検査を受けることを、お勧めいたします。


◆種類について・・・

◆超音波検査(エコー検査)
乳房に超音波を当てて内部からの反射波を画像にし、異常を調べる検査。

手で触れられないような小さなしこりを見つけることができる。
X線による被爆がなく、妊娠中の検査も可能。痛みがないなど、体への負担が少ない。乳腺が発達している20~30代向き。

☆利点☆

・被曝の心配がない

・乳腺の発達している若い女性でもしこりを発見できる

・妊娠中でも検査ができる

・リアルタイムで検査結果を見ることができる

★欠点★

・石灰化が見つけにくい

・操作中に判断するため、検査を行う医師あるいは技師の検査能力に依存する

・全体像を記録として残すことが難しい



◆マンモグラフィ(X線検査)
乳房を板で挟んで平たくし、乳房全体を撮影するX線検査。

乳がん初期のサインである微小な石灰化を写し出せる唯一の方法だが、乳腺が発達している20~30代はしこりと乳腺が判別しにくいこともある。

☆利点☆

・石灰化や乳腺の全体像をとらえやすい

・手で触れることのできないしこりを発見できる

・石灰化だけの段階でみつかれば100%に近い治癒が期待できる

・撮影方法が定められており、過去の画像と比較しやすい

★欠点★

・少量の被曝はありますが、体への被害は心配されるほどではないです
※飛行機で日本からアメリカ間を移動した程度です

・妊娠中・授乳中の女性は受診できない

・若い女性はがん(しこりや石灰化)と乳腺の区別がつきにくい


◆費用について・・・

・超音波検査(エコー検査)

大阪市では大阪市に住民票がある30〜39歳の方を対象に1年に1回

検査費用(1,000円)+郵送料(100円)合わせて1,100円で受けていただけます。

大阪市外に住民票がある方でも受けることができます。
その時の費用は4,500円です。


・マンモグラフィ(X線検査)

大阪市では大阪市に住民票がある40歳以上の方を対象に2年に1回

検査費用(1,500円)+郵送料(100円)合わせて1,600で受けていただけます。

※次の方は、マンモグラフィ検査に適しませんので、超音波検査を受診してください。

・妊娠中の方、妊娠している可能性のある方

・心臓ペースメーカー装着中の方

・前胸部に何かが入っている方

・豊胸術後の方(破損の恐れがある上、精度が劣ります)

また、市町村からの検診クーポンがないと、乳癌検診を受けられないという訳ではありません。
気になることがあれば、クーポンがなくても、受けられます。


とくに発症率が急増する40歳代からは、少なくとも2年に1回は検診を受けましょう。

しかし、40歳代越えないと、乳癌にならないわけではなく、20代の若い方も、乳癌になることがあります。


乳がんから体を守るためには、日ごろのセルフチェックに加え、定期的に検診を受けることが大切です。