今回は前回の続きとしまして、
『双子を中絶する場合』についての
お話しをいたします。



■双子を中絶する場合、手術方法に違いはある?

双胎妊娠のリスクが高いことを考えると、中絶手術にも影響があるのではと不安になるかもしれません。

双子を中絶する場合、手術方法そのものに特に大きな違いはありません。


ただし、胎児が2人になるので、その分時間がかかります。

妊娠12週未満で行われる初期中絶の場合は、スプーンのような器具を使って胎児や胎盤などを掻き出す「掻爬法(そうはほう)」、もしくは掃除機のような器具で吸い取る「吸引法」が用いられます。

妊娠12週以降22週未満の中期中絶では、人工的に陣痛を起こして流産させる「人工死産」の方法がとられます。


■中絶にかかる費用は高くなる?

手術方法は単胎妊娠と同じですが、費用は病院によって異なるため確認が必要です。

単胎妊娠の場合、初期中絶は10〜20万円程度、中期中絶は30〜50万円程度かかるのが一般的です。

中期中絶手術を行う際、条件を満たした場合に限り、国から「出産一時金」が支払われることがあります。

双胎妊娠だと2人分が支給されますが、中期中絶となるとリスクが高くなるうえ、死亡届や火葬許可証の手続きも必要になります。

母体への負担を考えても、中期中絶を待たずに早めに手術を行うほうがよいでしょう。


■母体に負担をかけない選択を

中絶に至るまでにはさまざまな経緯があり、すぐに決断するのが難しいこともあるでしょう。

しかし、双子を妊娠した時点で、すでに単胎妊娠より母体に負担がかかっていることを忘れてはいけません。
負担を最小限に抑えるためにも、なるべく早めに決断することが望まれます。