Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業

りょうこ皮ふ科クリニック院長、形成外科医である西林涼子先生と火傷した時の対処法についてお話します。

火傷の対処法とは

自分や子供、赤ちゃんが火傷をしてしまった!そんなとき、どうすればいいんですか?

お任せください。形成外科は傷も専門です。

まず、おうちでできる対処法は「冷やす」ということです。冷やすことは、大体のみなさんは頭に浮かぶと思いますが、パニックになった時とっさに行動できないことが多いです。あとは、冷やす時間が短い方が多いです。

ちなみに、どれぐらいの時間冷やすのがいいと思いますか?

家でできるとしたら、布のようなもので氷を包んで5分ぐらいあてるぐらいですかね。

そうですね。まさに患者さんでよくあるパターンで、大体5分ぐらい冷やす方が多いんですが、実は短いんです。

一般的な応急処置としては、20分程流水ですすぐことが大切です。なので、20分冷やし続けないといけません。

また、氷だとずっとあてておくと、凍傷になる恐れがあります。特に、子供や赤ちゃんを氷で冷やし続けると、自分で冷たいことを伝えられないから、冷たすぎることに気付くことができません。

なので流水で冷やし続けることが大切です。すると後の「深達度」(火傷による傷や皮ふダメージ)を減らすことができます。

流水で流したあとは、何か塗るべきですか?

できれば、すぐに病院に行ってほしいですが、深夜や、病院が開いていない場合、保湿剤やステロイドのやさしいものがあれば、塗っていただくと炎症を少し抑えることができます。

もし、病院が開いていない日でドラッグストアに薬を買いに行く場合、どんなものを探せばよいですか?

火傷用の薬は、ある程度ドラッグストアに販売していると思いますので、そのような薬を塗っていただくとまず間違いはないと思います。

ただし、怖いのは火傷は日ごとに症状を変えていくことです。1日目、2日目ぐらいから水ぶくれができ、その水ぶくれからばい菌が感染すると、深達度のダメージ具合が進んでしまう場合があります。

なので、正しい処置の仕方を聞くためにも、2~3日以内には病院も開いていると思うので、病院に行ってほしいなと思います。

思ってたイメージと少し違いましたね。大変、勉強になりました。火傷の跡が残ったら悲しいですもんね。

そうなんです。間違ったケアをすると跡が残ってしまうんです。

まずは、流水で20分流すことを覚えておきたいですね!本日は、ありがとうございました。