エステティシャンであり、セラピストの川口彩香さんと、「子宮筋腫」についてお話します。

子宮筋腫とは

子宮筋腫を分かりやすく言うと、「こぶ」です。子宮に「こぶ」ができたとイメージしてもらうといいですね。

実際に、正常な子宮と問題のある子宮を比べてみましょう。

この子宮の中にある「こぶ」が子宮筋腫になります。

元々、子宮は筋肉の塊で、生理の時は血液を押し出すため、筋肉が収縮します。筋肉が収縮すると、子宮が痛くなるんです。

質問なのですが、子宮筋腫をもっていると妊娠しにくくなることもありますか?

それは、筋腫のできる場所によります。

そもそも、妊娠すると赤ちゃんは内膜の中で育ちます。この内膜の中に筋腫ができた場合、着床しにくい可能性があります。逆に、内膜の外に筋腫ができても、妊娠にはあまり影響がないと考えます。

むしろ、妊娠にはあまり影響はありませんが、出産後影響を及ぼす場合があります。それは、子宮の筋肉の中に筋腫が埋もれている場合です。

どんな影響があるんですか?

いい質問ですね。

出産すると、赤ちゃんとともに胎盤も剥がれ出ていきます。胎盤が剥がれたところは、たくさん出血をします。それを止めるために、子宮が収縮し出血部を圧迫し、血を止めようとします。いわゆる「後腹(あとばら)」と呼ばれるものです。

しかし筋腫が邪魔になり、子宮の収縮を妨げることがあります。そうなると、血が止まらなくなってしまいます。

なるほど。出産後に影響があるんですね!

あとは、子宮筋腫があると普段の生理痛が辛い場合があります。また、子宮の内膜が生理のもとになるのですが、内膜に筋腫があると生理の量が増えやすくなります。

唯一、子宮筋腫の良いところは、「悪性」ではありません。「良性」なので、がんなどではありません。なので、子宮筋腫があるからといって、必ず治療や手術が必要なわけではありません。筋腫をもっている本人が、どこまで困っているかが重要です。

なるほど。

生理痛がひどかったり、出血が多かったりすることに困っている場合ですね。

あとは、子宮筋腫が大きくて、お腹が膨れて違和感があるなどですね。日常生活に支障がある時点で、手術の適応となりますね。子宮筋腫は女性ホルモンが大好きなので、薬や注射で女性ホルモンをストップさせ、元気をなくさせてしまいます。

それは、ピルなどで調整するんですか?

そうですね。

さらに、女性ホルモンをストップさせてしまう、もっと強い薬もあるんです。また、別の機会に紹介させていただきます。

ぜひお願いします。本日はありがとうございました。