Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業

りょうこ皮ふ科クリニック院長、形成外科医である西林涼子先生と紫外線ケアの方法についてお話します。

シミとシワの原因とは

女性には、肌の悩みは多いと思いますが、年を重ねるごとにシミやシワが嫌でも増えていきますよね。どうすればいいんですかね?

うちのクリニックでも、悩みの相談の一位と二位がシミとシワです。

まず、シミとシワはなぜ出てくるんですか?

一番の原因は、「光老化」です。紫外線をあなどってはいけません。

僕、日焼け大好きなんですよね。ダメですか、この時点で?

紫外線を浴びると、細胞が100万個ずつ死んでいくって説もあるんですよ。生まれ変わりが追い付かないと、どんどん傷んでしまって、一度ついた色素の細胞や出来てしまったシワは残念ながら消えません。

紫外線「UV-B」とは

私たちの肌に悪影響をもたらす紫外線は2種類あります。「UV-A」と「UV-B」です。

UV-Bは表皮(肌の一番外側)のメラノサイトという色素を作る細胞を刺激し、メラニンを出させます。
そして、シミや色素沈着ができるという仕組みです。

紫外線の中にもUV-AとUV-Bがあるんですね。そのうち、UV-Bが特に我々をこんがりとしてくれるんですね。メラニンが黒くさせるんですね!

適度な日焼けは必要なんですけど、実は1日10〜15分でいいんです。あとはきっちり日焼け止めを塗って下さい。

男性もですよね?

もちろん男性もです。塗り漏れがあるので、重ね塗りや塗り直しが必要になりますが、できてない人が多いです。なので、10〜15分の日焼けは、日焼け止めを塗っていてもしてしまいます。

僕は日焼け止めを買ったこともないですよ!

本当ですか?皮膚がんのリスクも上がりますよ!

きちんと日焼け用のクリームを塗っておくと、有害な紫外線を弾きつつきれいに焼いてくれるので、きちんと使いながら日焼けすることが大事です。

ちなみに、奥さんが日焼け止めを買うところを見ていて思ったんですが、45とか50とか、あれは何の数字ですか?

紫外線「UV-A」とは

いい質問ですね!

最近の日焼け止めはSPFとかPAとか+が書かれていると思います。
まず、PAは1+、2+、3+、4+があります。これはUV-Aをカットするものです。

UV-Aも悪いんですか?

UV-Aはもっと悪いですね。
UV-Aは真皮(表皮の内側にある肌組織の大部分のこと)まで届いてしまうので、どちらかというとUV-Aの方がたちが悪いと言われています。真皮は表皮を支えるコラーゲンやエラスチンが含まれている場所になります。つまり、表皮を支える柱の役目をしています。

真皮がUV-Aによって壊されると、皮膚も引っ張られて溝になります。それがシワになるんです。つまり、UV-Aはシワの原因になるんです。

日焼け止めの選び方

PAがUV-A、つまりシワを予防するもので、4+が最強に防いでくれるます。それを目安に日焼け止めを選んでもらえればいいと思います。

強ければ強い方がいいんですか?

いえ、お肌にとっては負担にもなります。しっかり成分が入っているので、肌が乾燥するなど負担がかかります。なので、レジャーなどで日差しをたくさん浴びる時は、4+をしっかり塗り直し、使用するのがいいと思います。

あまり外に行かない、お買い物に行くぐらいなどであれば、2+ぐらいのお肌に合ったものを選べばよいと思います。

日焼け止めの正しい塗り方

4+の日焼け止めを塗って乾燥するのが嫌だから、上から保湿剤などを塗るのはダメですか?

保湿剤を塗ることはいいですが、塗りすぎると日焼け止めを間引いてしまって、せっかく塗ったのに肌に残らない可能性があるのが問題ですね。だから、日焼け止めは一番最後に塗りましょう。

じゃあ、保湿剤を塗ってから日焼け止めを塗るんですね。女性は、美容のために細かい工夫がたくさんいるんですね。

そうですね!

あと、塗り方も大事ですよ。みなさん、ゴシゴシと日焼け止めを塗っていませんか?それは、肝斑を作ったり、シミを自分で作ったりしている原因になっている可能性があります。
実は、刺激が加わるだけでメラニンを作ってしまいます。なので、普段からお肌に手をかけている女性こそ、ゴシゴシ肌をこすってしまい、シワを作ってしまっている可能性があります。

自分で痛めつける人がいるんですね。正しい知識が必要ですね。

私のところに来られた方には、レーザー治療の後も、再びシミを作ってほしくないので、スキンケア擦っていませんか?って聞くようにしています。実際に実践してもらうと、大体の方は擦ってスキンケアしてしまっています。

基本はプレスです!

SPFとは

SPFはUV-Bをカットするものでこれにも数字がついていると思います。これは、表皮に届いてUV-Bをカットする数字の目安です。

例えば、何も塗らない状態で10分で日焼けしてしまう人がいるとします。そこにSPF20の日焼け止めを塗ると、10分×20倍までは日焼けしないように伸ばしてくれますよっていう意味です。つまり、3時間ちょっとは10分で日焼けしてしまう人には効果がありますよっていうことなんです。でも、3時間塗らなくていいのかっていうと、汗で落ちてしまったり、擦って落ちてしまうことがあるので塗り直しが必要になるんです。

例えば、30分焼けない人だと、SPF20だと600分っていう理屈になりますが、あくまで理屈の話なので、やはり塗り直しが必要になってきます。

じゃあ50だったら、50倍ってことですよね?だいぶ、長持ちするんですね。

そうなんですが、PAのときと同じでお肌に負担になる成分がたくさん含まれている可能性が高いので、日頃のSPFは30ぐらいで十分です。それを、細かく塗り直す方がとっても大事になります。だから、SPF50を一度塗って安心するよりSPF20、30を何度も塗り直す方がよっぽど効果があります。

これから日焼け止めを買いに行く時に、やっと数字の意味が分かりますね。本日はありがとうございました。

本日のまとめ