Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業

今回は、「 体の変化から分かるSOS」について、ネルソン先生が詳しく解説します。

体から出るサイン

今回のシリーズは、体から出る悲鳴やウォーニングサインがどのような病気の可能性があるかをお伝えするシリーズです。

僕は、普段患者さんからいろんな相談を受けます。その中で、今回は40代後半、女性の相談になります。

頭痛に悩む女性

その女性は、よく頭痛に悩まされていたそうです。ストレスが溜まっているのか、または偏頭痛なんですかね?と相談に来られました。頭痛は、みなさんがよく経験することですよね。寝不足だったり、体が疲れていたりと理由はさまざまです。あとは、血圧が高い、偏頭痛、生理の前後などの原因で頭痛になる方もいます。

僕は、頭痛は軽く見てはいけないと思うので、来院された女性にも一度脳神経外科か、神経内科へ行って下さいと勧めました。自分で、自分の頭痛がどのタイプのものか知っておいてほしいと思うからです。

この女性は、血圧も高くなく、痛み止めも効かない時もあったようなので、紹介状を書き、脳神経外科を受診してもらいました。すると、脳の中に「動脈瘤」が見つかったんです。動脈というのは、脳に酸素や栄養を運ぶ血管です。この動脈に「こぶ」のようなものができるのが、動脈瘤です。壁が薄く弱くなっているので、運が悪ければ動脈の壁が破れる可能性もあったようです。結局、この女性は手術を行い、頭痛の症状も改善したようです。

みなさんへのお願い

今日は、みなさんへのお願いが一つあります。

みなさんの体は、なんらかのSOSやウォーニングサインを出しています。今回のウォーニングサインは「頭痛」でした。頭痛の原因を、みなさんが知っている偏頭痛やストレスなどと、勝手に解釈をしないでほしいのです。頭痛を起こす病気はさまざまです。もし、頭痛があれば、脳神経外科、神経内科、頭痛外来などの専門の先生に診てもらってください。

以上、本日は「頭痛」に関するお話でした。