Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業

今回は、「性交痛の原因」について、ネルソン先生が詳しく解説します。

性交痛について

今日は、みなさんからよくいただく質問で、

「性交痛はなぜ出るの?どうしたらいいの?」についてお答えしていきます。

まず、性交痛にもいくつか種類があります。

①初めての性行為・・だんだんと性交を繰り返すことで、痛みに慣れてきて緩和されてくるのが通常です。しかし、入れようとしただけでも痛い。少しでも入れたらずっと痛い。などで、性行為が無理な方もたまにいらっしゃいます。生まれつき、膣が狭い方もいるので、大学病院などで解剖学的に診てもらった方がいいと思います。ゆっくりと膣を広げていく方法もあるので、大きな病院で治療していただくことになります。

②パートナーから性病をもらった・・子宮の周りや中で、性病による炎症が起きている。その時も、結構痛いんですよね。その時は、きちんと調べてもらいましょう。陽性が出た場合は、きちんと薬で治すことが大切です。

③子宮内膜症・・性病ではないけど性行為の時、奥に当たると痛い方は子宮内膜症の可能性があります。子宮内膜症とは、子宮の中にできる内膜が、子宮の周りにもできてしまうことです。すると、生理がくると子宮の中からだけではなく、子宮の周りにも生理がきてしまい、子宮の周りに血の塊が癒着をおこすことで、性行為の際に痛いと感じることがあるのです。きちんと治療方法もあるので、病院で診てもらってください。ネルソンチャンネルでも、紹介したことがあるので参考にしてみてください。

④女性ホルモンが減った・・40代後半、50代の方で、閉経後も性交痛があると言われています。この場合は、女性ホルモンが出なくなったか、女性ホルモンが下がったせいで、膣の中の潤いが足りなくなっていることが多いです。潤いが足りないと、摩擦ができてしまうので、痛くなりやすいのです。

⑤精神的なもの・・性行為時に緊張してしまい、必要以上にパニックになって痛みを伴う場合もあります。その場合は、婦人科だけではなく心療内科などと一緒に診てもらうと、良いと思います。

以上、性交痛についてお話をさせていただきました。ありがとうございました。