Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業
りょうこ皮ふ科クリニック院長、形成外科医である西林涼子先生と「ニキビ跡治療」ついてお話します。
レーザー治療
今回は、相談にもよく挙がる「ニキビ跡」がどうしたら治るのかという質問です。
クレーターですよね!
あれは、一回で治すのはなかなか難しいんですが、回数を重ねれば、ある程度きれいになります。
そうなんですか?!何をするんですか?
色々方法はあるんですが、私が得意としている「レーザー治療」が、一つ選択肢に挙がります。
痛くないんですか?
痛くないですよ。ちょっとパチパチするぐらいです。麻酔のクリームまで使う人はほとんどいません。
麻酔がいらないぐらいなんですね。
いらないです!
へこんでいる傷を盛り上がらせるっていうのは、なかなか難しいんですよね。だから、クリームを塗るぐらいの表面を撫でるぐらいでは難しいんですね。一旦、へこんでいるものを戻すには、傷をつけないといけません。そこで、どうやって傷をつけるかで色々やり方が分かれるんです。
お肌はあえて、痛めつける。ですが、ボロボロにするんではなくて、肌再生を促していきます。例えば、レーザーなら表面を傷つけず、中を刺激します。真皮にランダムに空砲をつくるイメージですね。刺激を与えることで、「コラーゲン」「エラスチン」と呼ばれる肌をふっくらさせる成分が、普段より働くようになります。中に傷ができてますので、自分の力で傷を治そうとするんです。このように、肌再生を促して代謝を良くして、ふっくらさせます。
ただ、一回では難しいのは、お肌のターンオーバーが4週間から6週間と言われているからです。そのタイミングに合わせて、レーザーを打ってお肌を刺激して代謝を早めることが大切です。ニキビ跡だけでなく、毛穴を小さくしたり、美白されたりなど美肌も一緒に手に入ります。
ようするに、穴ができたところを修復するために、「エラスチン」や「コラーゲン」がいるんだけど、普通放っておいたら頑張ってくれないところを、あえて刺激を与えるんですね。
ダーマペン
そうですね。
あとは、最近流行りの「ダーマペン」というものがあります。針で表面に傷をたくさんつけて、細かい傷を治す作用で、ついでにへこんだ傷跡も治す方法です。ニキビ跡も傷跡なので、同じ傷を重ねて全体的になじませてふっくらさせるんです。
すごい発想ですね。傷の上に傷を重ねるんですね。
そうなんです。
これはさすがに麻酔クリームをしないと、お肌に傷をつけてしまいます。1秒間に1960個ほどの針穴があくんです。その人その人に合わせた目に見えない穴をたくさんあけます。直後は流血事件みたいになるんですが、1週間後ぐらいの肌はスペシャルピカピカになります!穴があいている所に、よりきれいに治すための薬剤を流し込みます。お肌の総称治癒を促す薬剤を直接傷に流し込むので、上に塗るだけよりもお肌がピカピカになります。
お肌は、いじめすぎず少しお尻を叩くぐらいだとすごく反応してくれるので、肌の再生を促してあげます。歳をとると代謝が落ちます。若い人の代謝は4週間ぐらいですが、歳を重ねると2・3か月かかります。生まれ変わるのに時間がかかると、角質もたまるし、肌も硬くなるんです。
結論でいうと、皮膚の穴、皮膚の傷を適度に傷をつけましょう!ということですね。でも、そのさじ加減が難しいから、専門の先生にやってもらわないといけないんですね。
まとめ
まとめると、
①レーザー治療
いろいろなレーザーがありますが、うちで使用しているのは「ピコフラクショナルレーザー」です。お肌の表面を傷つけずに、中に空洞をあけて肌新生を促します。
②ダーマペン
表皮から穴をあけて、肌新生を促します。
どちらも、ダウンタイムに差があったり、どこまで美白感を求めるかとか、お値段にも差があったりするので、詳しくはクリニックで説明をさせていただきます。
大変勉強になりました。ありがとうございました。