Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業
今回は、「妊娠中の喫煙」について、ネルソン先生が解説します。
妊娠中の喫煙、大丈夫?
今日のテーマは、「喫煙と妊娠」の関係です。
ヘビースモーカーの方が妊娠してしまった。その方に、「先生、タバコやめないといけないの?」と聞かれます。ズバッと言います!「やめてください!たばこ!」そう言うと、たまに聞かれるんです。「ニコチンってそんなにきついんですか?」と。
みなさんが思うタバコって、ニコチンが入っているというイメージですよね。でも、タバコの中に入っているのは、ニコチンだけではないんです。ニコチン以外に、一酸化炭素・硫化水素・カドミウムなど、いろんな有毒な物質が入っているんです。その物質はあなただけではなくて、赤ちゃんにまで届いてしまうんです。なので、非常に良くないです。
妊娠中だけではない
実際、いろんな研修でエビデンスが出ています。喫煙すると、妊娠中だけではなくてお産した後、お産自体にも影響があります。そして、生まれてくる赤ちゃんにも影響があるんです。
どんな影響かというと、妊娠中だと、妊娠高血圧症候群になったり、早期破水したり、胎盤早期剥離になったりなどいろんなことが起こる可能性があるんです。あとは、赤ちゃんが小ぶりだったり、成長がうまくいかなかったり、形態異常だったり、赤ちゃんに奇形をもたらしたりします。また、生まれた赤ちゃんが子供になっていっても、行動や発達に影響を及ぼされると言われています。
それぐらいタバコは良くないです。
どうしてもやめられない人は、必ず禁煙外来へ相談してみてください。そして、なるべく一人で孤独に頑張るんじゃなくて家族や友達に協力してもらうことがとても大切です。
ヘビースモーカーでも妊娠したい、妊娠しちゃったという人は一人で悩まないでください。産婦人科のドクター、禁煙外来のドクター、そしてご家族・ご友人に相談してみてください。
本日は以上です。