Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業

助産師として、フリーで性教育の啓発活動を行うまゆさんと「子供の生理」についてお話します。

子供の生理が始まったら

前回は、ママの体のことや生理について、子供に赤裸々に話すことについて教えていただきました。

今回は、「自分の娘に生理がきた時、どんなメッセージを伝えてあげればいいのか」について教えてください。

日本人が昔からやっていることは、娘さんに生理が来たら「おめでとう。大人になったね!」って言ってお赤飯を炊くんです。でも、その時に伝えることって、ざっくり大人の体になったんだよ。で終わっているご家庭も多いんじゃないのかなって思います。

でも必ず伝えてほしいことが、2つあるんです。

1つ目は、生理がきたということは「妊娠できる体になった」ということを伝えてほしいです。

そこまで伝えちゃうんですね。

妊娠できる体になったから、自分の体を守るということなどの話につなげてもいいと思います。

2つ目は、「妊娠できる体には限りがある」ということを伝えてあげてほしいです。

日本の性教育が不十分だって話をずっとしていたと思うんですが、学校での性教育って結構、避妊のこととか若くして妊娠するなとか、そんな教育が多いように思います。でも、最近言われているのが、「晩婚化」や「晩産化」です。結婚年齢が上がっているので、出産年齢も必然的に上がっています。今までの性教育の中で、妊娠には限りがあるっていうことを教えてこなかったんですよね。女性の社会進出も進んでいる中で、早く子供を産めってことではないんですが、女性が今後のライフプランを考える中で必要な情報です。何歳ぐらいで子供を産みたいのか、あるいは子供を産まないという選択肢もあっていいと思うんです。全く知らない中で、気づいたときにはタイムリミットがってなるより、事前に知っておいて自分の人生を考えるきっかけにしてもらいたいなと思います。

なるほど。

ある意味、今後のライフプランをそろそろ考えてもいいんだよっていう教えですね。

そうですね。

その時に決めるというより、知識として知っておくことが大切です。

今の人は、40歳を過ぎても妊娠できるって思っている人が多いように思うんです。でも違うんですよ。正しい表現で言うと、40代になっても妊娠することあるよって事ですよね。不妊治療も進んでいるし、妊娠できると簡単に考えている人がとても多いです。ちなみに言うと、35歳からは「高齢出産」になります。いろんな合併症なども起こりやすくなってきます。

そういう意味では、小さい頃から性教育で、妊娠には限りがあることを教えることは大切だと思います。

本日は大変勉強になりました。ありがとうございました。