Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業
ホームケア専門エステティシャンLilyさんと「生理痛」についてお話します。
ピルとは
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今回のテーマは「生理に関する症状の第二弾」ですね。前回は、生理痛のお話でしたね。
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みなさんも生理痛を経験しますよね。前回は、「早めに痛み止めを飲むこと」をお話しました。他に思いつくものはありますか?
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そうですね、生理痛に関して他に何か予防策はないのかな?と思いますね。もしくは生理痛が出た時の対処はないですか?
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前回、お話した痛み止めの他に「ピル」を生理痛対策で使うことができます。
まず、なぜ生理があるかというと、毎月卵巣から卵が出されますが、妊娠しなかったら子宮の中の内膜と一緒に不要物として、外に出されます。それが生理です。この生理の前の排卵を抑えてあげると、痛みも和らぐんです。ピルというのは、女性ホルモンが入っている薬なんですが、飲み続けると排卵がおきなくなります。排卵がおきないと、女性ホルモンの変化が穏やかになります。結果、生理痛が楽になるんです。
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先生、一つ聞きたいことがあるんですが、それって体には問題ないんですか?体の自然の症状を止めているわけじゃないですか?
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止めるというよりも、女性ホルモンの変化を小さくさせるんです。ピル自体が女性ホルモンなので女性ホルモンの役割を果たして、変化が穏やかになります。女性ホルモンが足りていると、排卵をおこさなくていいんだと体が勘違いするので、生理が起こっても体は楽なのです。
でも、今はネット社会ですよね。ピルをネットで検索すると結構怖いこと書いていますよね。
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そうですね。
ちょっと抵抗はありますね。
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ピルの怖い副作用は、実は「血栓症」なんです。
女性ホルモンである「エストロゲン」の悪いところとして、血栓をつくってしまう特徴があります。血栓のような塊ができてしまうと、血管が詰まってしまいます。その血栓が脳で起こると、脳梗塞です。肺で起こると肺塞栓です。下手すると死ぬこともあるんです。そうなるとピルは怖くなりますよね?
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怖いです!!
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でもちゃんとデータを取っています。実は、血栓症はピルを飲んでいなくてもなるんです。ピルを飲んでいない場合、10000万人いれば5人ぐらいが血栓症になります。飲んでいる人の場合、10000万人いれば9人ぐらいの人が血栓症になります。
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結構低い確率なんですね。
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そうなんです。
あとは、妊娠しても血栓症になりやすくなります。10000万人いれば、15人~20人ぐらいが血栓症になります。なので、ピルを飲むよりも血栓症になる確率があるんです。さらに赤ちゃんを産む一ヶ月前後は70人ぐらいが血栓症になるんです。赤ちゃんを産むとき、たくさん血が出ますよね。だから体を守るために血を固まりやすくするんです。だから妊娠した方がもっと血栓症になる確率が上がるんです。そう考えると、ピルを飲んで避妊した方が安全ですよね。
だから、このことを分かったうえで、工夫すればいいんです。例えば、定期的に採血をして血栓の傾向がないか調べたり、水分をたくさんとって、脱水にならないようにしたりすることが大切です。
あと、ピルを飲んで最初は、胸が張ったり、出血したり、むかむかしたりと副作用があったりします。でも、だんだん体が慣れてくるので大丈夫です。
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最初だけなんですか?
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そうですね。
一ヶ月、二か月経つと大丈夫な人が多いです。もし、しばらくしても症状が治まらなければ、薬の種類を変えればいいんです。
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え?種類があるんですか?
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たくさん種類があります。
自分に合わなければ、合うものに変えればいいんです。
だからみなさんピルを必要以上に怖がる必要もないし、逆になんの知識もなく飲むのもいけません。正しい知識をもって、飲むかどうかを判断してほしいと思います。
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なるほど。
勉強になりました。ありがとうございました。