生理痛を和らげたり、生理前の症状改善、そして避妊効果がある”ピル”
「ピルを飲むと太る」などのウワサを耳にしたことがある人もいるかもしれません。
もちろん、ピルには副作用と呼ばれる症状が出ることがありますが、「太る」や「不妊になる」ことはありません。
今回は、ピルを飲むことによって起こるデメリットや副作用、様々な疑問を解決していきます。
■ピルを飲むと太るってホント?
「ピルを飲むことで太りやすくなる」などのウワサもありますが、答えはNOです。
ピルを飲んだからと言って急に体重が増えることはありませんが、むくみなどによって太ったように感じる場合もあるでしょう。
ピルのなかの主成分の一つ、エストロゲンは、水分を体内に貯留させる作用があり、むくみやすくなることもあるので、むくんだために体重増加したかのように見えてしまうこともあります。
気になる人は、むくみを取ってくれる漢方も一緒使う選択肢もあります。
また、ピルには女性ホルモンが含まれているため、生理前後に起こる変化と同様に「痩せにくくなった」と感じる人もいるかもしれません。
ピルを飲むことによって起こる症状には個人差がありますが、「ピルを飲み始めて太る」ということはないので安心してください。
■ピルを飲む4つのデメリット
ピルには生理痛が軽くなる、確実に避妊ができるなどの嬉しい効果もあります。
しかし、一方では血栓症と呼ばれる副作用が起こることがあるなどのデメリットもあるのです。
ここでは、ピルの主な4つのデメリットについて見ていきましょう!
①副作用が現れる場合がある
飲み始めの1〜2ヶ月には、次のような症状が見られることがあります。
・軽度の吐き気
・胸の張り
・軽度の出血
これらの症状はピルを飲んでいるうちに消えるものですが、気になる症状がある場合は、すぐに主治医に相談してください。
また、血栓症と呼ばれる血管内で血が固まってしまう病気のリスクも高まるため注意が必要です。
②禁煙が必要になる
タバコを吸っている場合は、ピルを飲むことで血栓症や心臓の病気である心筋梗塞などの危険性が高くなります。
この危険性は、35歳以上および1日15本以上たばこを吸っている場合は増加します。
そのため、35歳以上で1日15本以上タバコを吸っている場合は、ピルを飲み始める時は禁煙が必要になります。
③お金がかかる
ピルを購入するためにはお金がかかります。
料金はピルの種類にもよりますが、希咲クリニックのピルは、1700円台で購入できます。
④半年に1回は血液検査を受ける必要がある
ピルを飲み始めると、半年に1回は血液検査や子宮頸癌検診を受けることが必要になります。
■ピルで注意したい副作用
先ほどはピルのデメリットについてお伝えしましたが、その中でも注意したい副作用があります。
血栓症や子宮がんなどの病気のリスクが高くなるため、定期的な検査などが必要になります。
ここでは、ピルで注意したい副作用について見てきましょう。
●血栓症のリスクが高くなる
血栓症とは、血管内で血のかたまりが詰まってしまう病気のことです。
血栓症は、ピルを飲んでいない人でも、10000人のうちに5人程度自然に発生します。
ピルを飲むと9名位になると言われます。
しかし、自然に妊娠しただけでも、19人の割合で、血栓症になるリスクあります。
お産して一ヶ月前後では、65人くらいに、さらにリスクが上がります。
実はピルよりも、妊娠やお産するほうが、血栓症になるリスクのほうがずっと高いです。
血栓症から自分を守るために、半年一回、採血で確認しましょう。
●子宮がんのリスクが上がる
ピルを飲むことで子宮頸癌になりやすくなるのはなぜ?
ピルを避妊目的で飲む人も多く、コンドームを使用しないことによって子宮がんのリスクが高くなります。
子宮がんの中でも子宮頸ガンは、性交渉によって原因ウィルスであるパピローマウイルスに感染し発症します。
コンドームを使用しなくなるとパピローマウイルスの感染率が上昇することで、子宮がんのリスクが高くなると言われています。
特に子宮頸がんの発症率のピークは30才と若年層になるので、年に1回は子宮がん検診を受ける必要があるのです。
★ピルのデメリットを理解しよう
ピルは生理痛を軽減してくれたり、コンドームよりも確実な避妊効果が得られるなど、女性にとって嬉しい効果もあります。
「ピルを飲むと太る」などのウワサを聞くこともあると思いますが、鵜呑みにせず、正しい知識を身に付けましょう。