中絶手術の決断は精神的にも負担が大きいですよね。
中絶後の後遺症としては、身体面と精神面への影響が考えられます。
今回は、中絶手術の後遺症について詳しくご説明します。
■中絶手術による後遺症
中絶手術は、母体への負担も大きく精神的・身体的にも後遺症が起こる事が考えられます。
・身体的な後遺症
・精神的な後遺症
症状の出現などには個人差がありますが、1人で悩まず専門家によるカウンセリングなどケアも必要になります。
それぞれの後遺症について詳しく見ていきましょう。
■中絶手術による身体的な後遺症
中絶手術による身体的な後遺症としては、手術後感染や手術トラブルによるものなどが挙げられます。
初期中絶の場合は、掻爬法(そうはほう)もしくは吸引法による処置が行われますが、掻爬法は手探りでの手術になるため、まれに子宮を傷つけることがあります。
例えば、手術によって子宮内腔に癒着(かさぶたのようなもの)ができてしまい、その影響で妊娠しにくい体質になることがあるといわれています。
また、取り除くべき絨毛のような遺残があったり、子宮口を広げたことで感染しやすくなったりして、内部に炎症が起きてしまうことも考えられます。
更に中期中絶では、手術に使用する薬の影響で子宮が傷つくこともあります。
どれも起こる可能性は低いものの、リスクがあることは知っておきましょう。
■中絶手術による精神的な後遺症
中絶手術そのものがストレスとなり、ホルモンバランスが不安定になる事で精神的なダメージも受けやすくなります。
中絶手術をした女性のうち、全体の2割程度にメンタル面での不調が起こるともいわれ、ホルモンバランスが安定するまでは精神的にも不安定になりやすい状態です。
また、中絶手術を行ったことで、自責の念や悲しみ、将来への不安が長期にわたって続いてしまう場合もあります。
■PAS(中絶後遺症候群)
中絶によるメンタルダウンはPASと呼ばれ、その多くは一時的なものです。
しかし、深い落ち込みや無気力感、怒りからくる破壊行動を起こすなど、周囲を巻き込んだトラブルになることもあります。
さらに悪化すると、PTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断されるようなパニック症状が現れる人もいるようです。
■心身のケアができる環境づくりが大切
肉体的、精神的な後遺症への不安を和らげるためにも、術後は安静を保てる環境をつくることが大切です。
精神的な負担がかからないように、状況を理解してくれる人と過ごすようにしましょう。
とはいえ、周囲に頼ることができない状況、あるいは頼る人がいないといった場合もあるでしょう。
そうしたときには、気軽に相談できるところを探しておきましょう。
産婦人科への相談はもちろん、ネットや電話で話を聞いたり、相談に乗ってくれたりする団体もあります。
悩みを抱えたまま一人で過ごしていると、不安がふくらみやすいものです。
中絶手術を受ける前から、頼れる場所を見つけておくことをおすすめします。
詳しくは、以下の動画をご参照下さい。