「排卵日以外なら妊娠しないから避妊しなくても大丈夫!」

なんて考えている方も多いのではないでしょうか?


排卵日は「妊娠しやすい時期」と言われていますが、実際は排卵日以外でも妊娠する可能性があります。

この記事では、排卵日と妊娠の関係について避妊の基本知識を交えながら解説していきます!



■ 排卵日を避ければ妊娠しないの?

「排卵日=危険日(妊娠しやすい日)」と考える人も少なくないようですが、これはそもそも事実なのでしょうか?

それを確かめる前に、まずは妊娠のメカニズムについておさえておきましょう。



■ 卵子が受精できるのは排卵後から約24時間

妊娠は、卵子と精子が受精して、着床することで成立します。

卵子が受精できるのは約24時間。

つまり、排卵から24時間以内に受精できなければ、妊娠には至りません。

ただし、精子の寿命は卵子に比べてもう少し長くて大体5日間ほど。

なかには10日間生き続けるという強者の精子もいるようです。



■ 排卵日前から妊娠の確率は高まっている

もし排卵後に24時間生き続けるとしても、卵子の力は徐々に弱まっていくため、妊娠を望む場合は排卵日より前に性交渉をもって、精子をスタンバイさせておいたほうがいいともいわれています。

このことからもわかるように、排卵日当日だけでなく、排卵日の前からすでに妊娠の確率は高まっていると考えるべきでしょう。



■ 排卵日前が一番妊娠しやすい

先ほどもお伝えしたように、妊娠の確率が高いのは、排卵日当日ではなく「排卵日前」です。

特に妊娠の確率が高いタイミングは、排卵日から1週間前と言われています。

排卵日前に性交渉をした場合、妊娠してしまう可能性が高いため、妊娠を希望しない場合は避妊をするようにしましょう。



■ 排卵日は自分で予測できる?

排卵日と避妊との関係を考えるうえで、忘れてはいけないことがあります。

それは、排卵日を予測するのは難しいということです。

女性の月経周期は変動しやすい
排卵日は、次の月経開始予定日から2週間前あたりに来るという考え方もあります。

ただし、それはおよその目安であり、女性の月経周期はストレスや疲れなど、ちょっとしたことが原因で変動しやすいものです。

毎月必ず同じペースで訪れるとは限りません。

月経周期が比較的安定している人でもそのような状態ですから、周期が定まらない人だとさらに排卵日の予測は難しくなるでしょう。



■ 予測は可能だが確実ではない

毎日決まった時間に基礎体温をつけたり、排卵検査薬を使ったりすることで、ある程度の予測を自分で立てることはできますが、あくまでも予測です。

不妊治療の一環で排卵日を計算する方法としては有効ですが、避妊目的で排卵日を割り出して、危険日を避ければよいと安易に考えるのはやめましょう。



■ 排卵検査キットもあくまで予想

ドラッグストアなどでは排卵日を予測するキットが販売されています。

これは、排卵の1〜2日前を予想することができるものです。

あくまで予想であり、排卵日を避けたとしても、排卵日前に性交渉をしている場合は、妊娠の可能性が高くなります。



■ 排卵日以外でも妊娠の可能性はある


妊娠する確率をゼロにするには、性交渉をもたないことが最善策です。

というとちょっと極端ですが、性交渉をもつ以上、妊娠する可能性は誰にでもあるということをまずは念頭に置かなければなりません。

一般的な避妊法としてよく用いられるコンドームも、装着方法を間違えれば妊娠する確率が上がってしまいます。

避妊率が高いといわれる低用量ピルも、服用を忘れたり、体調が悪かったりして本来の効果が薄れてしまうこともあるでしょう。