Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業
りょうこ皮ふ科クリニック院長、形成外科医である西林涼子先生と「フケの原因と対策」についてお話します。
「フケ」とは?
まず、「フケ」って何なんですか?病気なんですか?
病気の場合もありますが、体質でフケが出やすい方もいます。
頭の頭皮が乾燥しやすい方は、フケが出やすいです。病気ではないけれど、体質の範疇で説明するしかない方もいます。
ということは、フケの正体は「頭皮」なんですか?
頭皮です!剥がれ落ちる頭皮の一番上の角質ですね。代謝していますので、肌の垢と一緒で頭皮の垢として出たものがフケです。
ただし、炎症が進んでいるものは、頭の皮膚炎になります。
頭の皮膚炎が起こってしまうと、いつもの代謝状態ではなくなるので剥がれるスピードが早まってしまうんです。なので、フケが増えてしまいます。
頭にかゆみがあったり、カサカサがあったりするのは、何かしらの皮膚の炎症が起こっているので、掻くとそこからポロポロとフケが出てきてしまいます。
その場合、皮膚科の治療が必要になります。頭だと、ローションタイプ、液体タイプのステロイドのものがあるので、それを炎症部位に塗ってもらうと、炎症が落ち着いてフケがおさまります。
「フケ」原因と対策
そもそも、なぜ炎症を起こすんですか?
アトピー体質の方の炎症がたまたま頭に出てしまうなど、さまざまな原因があります。
また、脂漏性皮膚炎といって、頭皮にべたつきのある方のかさぶたがフケのよう見えることもあります。その場合、フケではないので、頭のカビや細菌が影響している可能性もあるので、専用のシャンプーで頭の環境を整えなければなりません。
乾燥がひどすぎて炎症がないのに、フケがポロポロと出てくるのは、シャンプーのしすぎが原因のこともあります。なので、シャンプーは1日1回!2日に1回でもよいと言われています。適度な潤いが必要になるので、毛穴の掃除をしすぎるシャンプーをあまり使わないこと、回数を適切に守ることが大切です。
特に男性は、頭が薄くなるのを気にして、洗いすぎたり、ケアしすぎたりして皮脂を取りすぎて乾燥し、フケを引き起こしやすいです。
このように、原因はさまざまなので、気になる方は皮膚科を受診することをおすすめします。
気をつけること
フケに悩みがある方が、ワックスやジェルを選ぶ際、気をつけることはありますか?
直接頭皮につけるものではないので、毛先につける分であれば特に気をつけなくても大丈夫です。でも男性の場合、髪が短いので頭皮につきやすいですよね。すると、毛穴がつまりやすくベタベタするので、洗い流すために毛穴を洗う強めのシャンプーを使い乾燥につながりやすいです。
じゃあ、髪が短い人は何もつけない自然体が一番ですね!髪が長い人は、頭皮までつけないように気をつけないといけないですね!
もう一つ、フケの正常範囲の量をどのように判断すればいいですか?
フケは乾燥している時に出やすいので、日中、頭を触るだけで肩にポロポロ白い粉がつくようであれば、少し多めなのかなと思っていただきたいです。
それが一つの目安ですね!
分かりやすいです!
今回もありがとうございました。