Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業
今回は、「 体の変化から分かるSOS」第二弾!ネルソン先生が詳しく解説します。
氷が食べたい!
今回も、みなさんの体からのSOSシリーズ第二弾!をお話させていただきます。
今日は、よく患者さんに「先生、急に〇〇が食べたくなるんです。」と言われることについてですせ。例えば、酸っぱいものが食べたいというのは、もしかしたら妊娠の可能性があるかもしれません。
もう一つ、よく言われるのが「氷を食べたい!」と言われる患者さんが結構いらっしゃいます。アイスを食べたいという欲求とは違います。僕も、アイスは夏になると食べたくなりますよ。氷が食べたいとおっしゃる方は、暑い・寒い、食欲などは関係ありません。冬でも、とにかく氷が食べたい。氷を食べないと気が済まない。と感じます。
隠れている病気
この症状が何かの病気ではないか。と気になりますよね。この症状に隠れている病気は、「貧血」です。正しくは「鉄欠乏性貧血」といいます。血の中には、鉄という成分が必要です。鉄が足りなくなってしまうと、貧血になりやすくなってしまいます。
特に女性がなりやすいんです。それは、生理が来るからです。特に生理の量が多い人は、貧血になりやすくなります。氷を食べるのは好きですが、めまいやふらふらする症状がないです。とおっしゃる方もいますが、貧血で必ずそのような症状が出るとは限りません。それは、貧血の症状がじわじわ出る場合だと、体が慣れてしまうからです。なので、見た目は全くしんどくなさそうですが、変わりに氷が無性に食べたくなります。
おわりに
このメカニズムは、実は医学的にまだ解明されていません。でも、無性に氷が食べたくなる!という方は、近くのクリニックに相談に行ってほしいと思います。検査は簡単で、採血を行い「ヘモグロビン」「鉄の成分」がどれぐらいあるのか、すぐに分かります。
今日は、「氷が食べたい」というのが、「鉄欠乏性貧血」が隠れている可能性があるというお話でした。また次回、みなさんの体に隠れるSOSについてお話したいと思います。それでは、また次回お会いしましょう!