Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業
モデルでタレントの綺咲あみさんと「アレルギーの遺伝」についてお話します。
遺伝子とは?
今回のテーマは、「親の体質はどれだけ子供に遺伝するのか?」というテーマです。
なるほど。
遺伝子と、アレルギーやアトピー、喘息がどれぐらい関わっているのかということですよね。ご自身が、アトピーや喘息をお持ちの方は心配になりますよね。
お話する前に、そもそも「遺伝子」って何だと思いますか?
「遺伝子」を「設計図」に例えます。一冊の本のようなものだと思ってください。その中の「染色体」に体の情報がたくさん書かれています。その情報に、たまに間違いが起こるんです。
例えば、「hat」これは何ですか?
「ハット」帽子ですよね?
そうですよね。でもこれが、一字違いで「cat」になったらどうですか?
猫になっちゃいますね。
そうでしょ?アルファベット一字違うだけで、帽子が猫になっちゃうんです。これが人間の体でも起きることがあるんです。
遺伝子は、DNAというアルファベットが使われています。このDNAにはアトピーや、喘息などアレルギーに関する遺伝子があると発見されてきています。なので、遺伝に遺伝子が関係しているのは間違いありません。でも、子供にどれぐらい遺伝するかは、なんとも言えないんです。
例えば、食生活などの予防策みたいなものはないんですか?
体質を変えることはできるかもしれませんが、(喘息の症状を軽減させるなど)遺伝子を変えることはできません。でも心配しても仕方ありません。遺伝子はお母さんの遺伝子だけでなく、お父さんの遺伝子も入ります。なので、お母さんが喘息の遺伝子を持っていても、喘息の遺伝子を持っていないお父さんの方が強ければ、子供には遺伝しないことになります。もしくは、遺伝されても症状としては現れません。
まとめ
まとめると、アレルギー症状には遺伝子が関わっています。しかし、遺伝しないようにといった予防策はありません。遺伝については非常に複雑で解明されてないことが多いです。一般論になってしまいますが、食事できちんと栄養をとって運動も適度にすることです。あとは、症状が出たら早めに医師に相談しましょう。