Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業

ホームケア専門エステティシャンLilyさんと「生理痛」についてお話します。

生理に関する悩み

今回は、女性の健康悩み相談ということですが。

そうですね。

今回は、Lilyさんにお願いして、女性の悩みなど生の声を届けていただきました。まずは何でしょう?

そうですね。

私は、たくさんの女性と関わっているんですが、女性特有の悩みをたくさんいただくんですよね。私でお答えできることは限られているので、先生にぜひお伺いしたいことがあります。

1つは、「生理に関する症状」です。

生理にはトラブルが多いですからね。

それとこの番組、男性の方にも見てほしいんですよね。最近、講演で学校に呼ばれることが多いんです。共学の高校などです。男性も女性の悩みを知っておかないと、女性とのコミュニケーションがうまくいかないということで、色々な学校から呼ばれるんです。高校生ぐらいの男性の半数以上が、女性が生理で悩んでいることを知らないというんです。

経験しないですもんね。分からないで当然ですよね。

例えば、生理だったらどんな悩みがありますか?

そうですね。

一番よく聞くのが、生理痛がひどいことですね。生理痛がある方とない方。痛みがひどい時と、ひどくない時。この辺りが、何が原因なのかな?と思いますよね。

これ、実は犯人がいるんです。それは、「プロスタグランディン」というものです。

まず、生理とは何かから説明しますね。子宮の中には、赤ちゃんが育つ「子宮内膜」というものがあります。これが、生理の後から徐々に厚く増えていきます。これは妊娠するための準備をしています。妊娠すると、ここが赤ちゃんの布団の役割を果たすんです。しかし、妊娠しないとずっと溜まっていっても困りますよね。だから、外に排出されるんですが、その時に子宮が収縮しないと排出されません。

なるほど。

絞り出すみたいな感じですかね。

そうですね。

このプロスタグランディンが子宮を収縮させます。この物質は炎症物質でもあるので、痛みを引き起こすのです。加えて、子宮も収縮するので痛みがあるんです。

このプロスタグランディンはホルモンですか?

ホルモンではないです。炎症があるときに、出てくる物質です。

では、生理痛の時、どうすればいいかというと、みなさん痛み止めを飲むのを我慢していませんか?実は、我慢すればするほど、プロスタグランディンは増えていきます。なので、増えた時に痛み止めを飲んでも、少ししか痛みは和らぎません。炎症物質が増えているため、たくさん薬を飲まないと効かなくなるんです。

だから、みんなだんだん薬を飲む量が増えていくんですね。

そうなんです。

だから一番いいのは、明日痛くなりそうだなと前兆がある時点で、薬を飲むことです。すると、軽い時点で痛みを抑えられるので、早く良くなります。さらに、薬を飲む量も少なくすることができます。なので、我慢をせず薬を飲むようにしてくださいね。