Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業

ホームケア専門エステティシャンLilyさんと「ピルの正しい飲み方」についてお話します。

ピルの種類

女性は気になるテーマですよね。

実はピルにはたくさん種類があるんです。

一つ「マーベロン」というピルを例にとり上げますね。まずピルは、いつ飲んでもいいという訳ではありません。

違うんですね。

一回目の服用は、生理が始まったころに飲まないといけません。生理が始まって、3日間以内か、5日間以内に飲まないと避妊の効果がなくなってしまいます。

そんな前から準備しないといけないんですね。

そうなんです。

ピルを飲むと、血中の女性ホルモンが高まります。すると、卵巣が女性ホルモンを作らなくてもいいと判断して、卵胞を育てません。つまりは排卵しなくなるのです。

逆に言うと、卵胞がそだってからピルを飲んでも意味がないということです。卵巣の中の卵がまだ育ってないうちに飲まないといけないんです。卵胞が育っていないのが生理の時なので、生理から3日以内に飲むのが理想です。そこから1日1個、ピルを飲むだけです。全部で4週間分あります。あと、できるだけ毎日同じ時間に飲んでほしいですね。

それはなぜですか?

毎日同じ時間に飲むことで、女性ホルモンの血中濃度が一定に保たれます。不規則に飲むと不正出血を起こしやすくもなります。なので、できるだけ同じ時間に飲んでください。

あと、4週目だけ薬の色が違います。これは、薬の成分が入っていないからです。女性ホルモンが入っていないのに、なぜあるかというと飲み忘れをなくすのを習慣づけるためです。この女性ホルモンがない時に、生理がくることが多いです。さらにピルを飲んでいると、生理の量が少なくなります。

ちなみにピルは4列のものもあれば、3列のものもあります。これは、先ほどの薬の成分が入っていない4列目が、ないパターンです。どれでも構わないので、自分に合ったものを選んでください。僕は、4列のものをおすすめすることが多いです。飲み忘れも減るし、毎日飲む習慣がきちんとつくからです。

以上がピルの飲み方です。

飲み方の違いは?

一つ質問なんですけど、生理痛予防に飲む飲み方と、避妊のために飲む飲み方では変わらないということですか?

変わらないです。

ただし、ピルは基本的には「避妊のため」のものです。避妊用途は自費になります。保険証というのは、病気の時に使うものですよね。なので、生理痛の時に飲むためには保険が効きます。

なるほど。

勉強になりました。ありがとうございました。