Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業
イベントMC/歌手/タレント/と多方面で活躍する優希菜さんと「中絶と出生」についてお話します。
産婦人科医として
今回は、「中絶と出生」について、先生はどう考えられているのかお聞きしたいと思います。
そうですね。相反するものですからね。
産婦人科では、不妊の相談に来られる方もいれば、中絶の相談に来られる方ももちろんいます。正直、医師の立場からすると複雑ですよね。
赤ちゃんが欲しい人と、赤ちゃんとお別れしたい人が同じ待合室にいるんですもんね。
おっしゃる通りです。
でも、産む産まないは、ご本人の自由です。ただし、法律は守ってください。いつまでに決断すれば諦めることができますよっていうのが決まっています。あと、諦める場合は、自分できちんと腹をくくってください。望まない妊娠の場合、家族や周りの人からいろいろなことを言われるんですよね。
そうですよね。いろんな意見がきて、しんどくなりますよね。
僕がいつも患者さんに伝えているのは、どちらを選んでも「正しい」はありませんということです。自分で腹をくくってした選択が正しいです。例えば、今回産んでも育てていけない。だから潔く諦めます。っていうのはそれも一つの立派な選択です。とても辛いですけどね。逆に、産んでも育てられないって周りから反対されていたのですが、どうしても産みたいと決断し、出産した18歳の女の子。普通のお仕事はできなかったので、夜のお店や風俗で働き、必死で子供を育てました。これもとても立派な選択ですよね。
どちらの選択も勇気がいります。その選択に立ち会うのはとても複雑です。でも、できれば「中絶」の数は減らしてほしいと思います。厚生労働省の調べでは、減ってはきているみたいです。平成20年頃22万件あった中絶の件数が、平成25年頃には18万件ほどになったみたいです。それでも、年間18万人がお母さんとお別れしているんですよね。
ズバッと言いますと、女性のみなさん!
正しい知識で、自分の体を守ってください。妊娠したら困るのであれば、避妊の方法をしっかりと考えてください。ピルの服用や、コンドームを正しく使用することが大切です。正しいコンドームの使い方の動画もあげているので、またチェックしてみてください。男性も、大事な女性の体のことを考えてきちんと正しい避妊をしてあげてください。
逆に子供が欲しいのなら、あらかじめプランを考えることが大切ですね。そのためには知識が必要ですね。妊娠・出産って女性のことだと思いがちですが、男性がいないとできないことですからね。だから、男性の方も少しでも参考にしていただけたらと思います。
今日は先生、ありがとうございました。