Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業

MC/ナレーター/マナー講師と多方面で活躍する首藤優美さんと、「おりもの」についてお話します。

気になるおりもの

今回は、おりものについての相談ですが、おりものについて気になることありますか?

正直、生理について女性同士と話すことはあるんですが、おりものについてってあんまり話をしないんですよね。

自分のおりものが普通かどうかって分からないので、余計聞きにくいですし、わざわざ産婦人科へ行くこともないので、今回はみなさんが気になっているテーマだと思います。

まず、おりものというのは膣の中にある分泌腺から出ます。

膣は外とつながっているので、外からばい菌などが入ってきてしまいます。このばい菌を殺したり、膣の中で動きにくくしたりするのが、粘液のはたらきです。この粘液が、おりものになります。

おりものは、生理の一週間ほど前に性質が変化します。なぜだと思いますか?

性質の変化①

単純に、今まではおりものが多くなってきたから、そろそろ生理が来るのかなあって思っていました。

なぜって、考えたことはなかったですね。

実は、性質の変化は妊娠の準備をしているのです。

普段は、ばい菌を退治しているおりものですが、もし精子が入ってきた場合、同じく精子を殺してしまったり、卵子まで届くのを邪魔したりしてしまいます。

しかし排卵日前後は、普段は❝ねばねば❞しているおりものが、❝さらさら❞のおりものに変化します。精子は、泳ぎながら卵子を目指すようなので、その手助けをおりものがしてくれるのです。

逆に、❝カサカサ❞でも泳ぎにくいし、ちょうどよい環境にしてくれるのがおりものなんですね。

性質の変化②

もう一つ、おりものの性質を変化させるものがあります。

それは、ばい菌です。例えば、性行為をする際に、相手から運悪く性病をもらってしまった。その時に、ばい菌を退治するおりものの働きが弱っていたとします。その時も、おりものの性質が変わってしまいます。

例えば、カンジタというカビが多くなると、おりものに白いカスのようなものが出てきます。他にも、黄色ブドウ球菌や大腸菌などが増えると、おりものの色が黄色になったり、匂いがきつくなったりします。

ですので、おりものの質が変化した時は、一度病院で相談した方がいいと思います。

逆に言うと、排卵期でおりものが❝さらさら❞になっている時は、特に気にしなくていいということですね。粘度が増したり、色が変わってきたりした時は、要注意ですね。

逆に、おりものが正常というので安心してはいけません。

例えば、淋病などのおりものに変化の少ない、もしくは変化のない病気もあるのです。なので、パートナーとの関係で疑わしい部分があれば、おりものに変化がなくても相談してほしいですね。

なるほど。

でも、普通がどれぐらいか分からないから、少しでも気になることがあれば、自分を安心させるためにも、一度先生に相談することが大切ですね。

おりもの自体が、体の危険信号になることがあるので、女性のみなさんは注意してもらえるといいですね。

本日は、先生ありがとうございました。