Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業

MC/ナレーター/マナー講師と多方面で活躍する首藤優美さんと、「生理中のダイエットの効果」についてお話します。

効果はあまり期待できない

今回は、生理中のダイエットの効果についてですが、先生いかがでしょうか?

医学的に考えると、おそらく生理中にダイエットの効果はないと思います。

その理由として、まず生理の時には血が出ますよね。その血の中には、どんな成分があると思いますか?

赤血球とか白血球とかですかね。

そうですね。あとは、栄養なども出ていってしまいます。

そもそも、生理というのは子宮の中の内膜がだんだん厚くなって、妊娠の準備をしているということなんです。もし、妊娠したら赤ちゃんにたくさんの栄養を送らないといけません。

栄養をきちんと送るために、内膜の血流が良くなり、生理がくると、その内膜が剥がれてしまいます。つまり、体の中の栄養が血と一緒に排出されてしまうのです。

栄養が外に出ていくことを体が感知すると、体はどんな反応をすると思いますか?

栄養を体に補給しないとってなりますよね。

その通りです。

体は自分を守るために、栄養の足りない部分を吸収しようとするのです。このように体は自然と、バランスを保とうとします。医学用語で、「恒常性」と言います。

つまり、少ししか食べなかったとしても、生理中にはどんどん出ていく栄養を補給しようと、体は自然とたくさんの栄養を吸収しようとするのです。

もう一つの理由

もう一つ、生理中のダイエットに効果がない理由としては、生理中はエストロゲンというホルモンが減ってしまいます。エストロゲンは、脳内からセロトニン(幸せホルモン)という神経伝達物質を出す大切な成分です。セロトニンが出ると、女性は幸せな気持ちになります。

しかし、生理中はエストロゲンが減るため、気持ちがイライラします。このイライラする中でダイエットをしても、うまくいかないですよね。

この二点から、生理中のダイエットは、自己満足で終わってしまい、効果は乏しいと考えます。

ということは、長い期間でダイエットをしている方は、生理中は食べるものを選び、バランスを考え、食事すればいいんですね。

そうですね。

ダイエットというと、食べなかったり、量を減らしたりという選択をする方もいますが、僕はそうではないと考えます。量よりも質を考えてほしいと思います。タンパク質が多いものや、糖質が低いものを選ぶといいです。

僕が、ダイエットでおすすめするのは、まずは必ず運動をすること。週3回以上、30分以上の有酸素運動をして汗をかくぐらいがいいですね。そして、食事は必ずとること。気を付けるのは、食事の質を考えることです。

ただし、生理中はダイエットを行うのを緩めてくださいね。

生理中は、有酸素運動などが辛いと思うので、その期間は食事の管理等、最低限できることを行うことですね。それと生理中以外も、食べない選択ではなく、食事の質を考えないといけないですね。何より、無理をしないことが一番ですね!

本日は、先生ありがとうございました。

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