Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業

助産師として、フリーで性教育の啓発活動を行うまゆさんと「生理の伝え方のポイント」についてお話します。

性教育のタイミングとは

前回、教えていただいた性教育の続きを今日は教えていただきたいと思います。

今回、たくさんのご意見をいただいた中で、困っていることが「生理」についてでした。いつ、どのタイミングで子供に伝えるべきなのかという質問が多かったです。

生理について教えるって、娘さんの生理がそろそろ来るかなという段階で、教えるイメージかなと思います。

ただ、私は幼児期から(3歳~5歳)伝えていいと思っています。特にお風呂に入っている時が、いいですね。

裸になる場所なので、子供の目から見ても大人と子供の体の違いや、男女の体の違いが分かりやすく、そこで質問も起こりやすいと思います。

なるほど。

ではどんな質問の時に、生理の話にもっていけばいいですか?

生理の説明をどうしたらいいか分からないお母さんは、生理中、子供とお風呂に一緒に入ることを避けたりするんですね。

大体避けますよね。

今日はパパとお風呂入ってって指名されたり、ママが服を着たままシャワーで洗ってあげるだけだったりします。

あるいは、タンポンを入れてお風呂に入る方もいます。

ただ、性教育をする際、生理を隠さないところから始めてもいいんではないかと思います。

見せるということは、お子さんからするとびっくりしますよね。 それでも、見せていくことで子供に、お母さんから血が出ていることに慣れてもらいます。 でも、その段階で色々教えるんではなく、血が出てることに「大丈夫だよ 」って伝えるだけで、OKです。

ステップバイステップ大切なんですね

以前YouTubeでお話した、子供への対応のポイント3つ覚えてますか?

①質問を受け入れる

②嘘をつかずに、質問にのみ答える

③気合はいらない

この2つ目に沿って考えると、最初の生理に関する質問「お母さん大丈夫?ケガしたの?」とケガの心配をしている子供への返答は、「大丈夫だよ」あるいは、「生理だから大丈夫だよ」と質問のみに答えます。

そうこうしていると、子供からしてもお母さんから血が出ていることが普通になってきます。

「避けない・隠さない・見せる」ことが大切なんですね。

そうなんです。

そして、血が出ることが子供にとって日常になってきた時に、「今日は血が出る日だから、湯舟につかるのやめとくね」って話したり、あるいは、お風呂の場面でなくても、「ちょっと横になるね。体温めるね」と自身の体をいたわる場面を見せたりしてもいいと思います。

具体的にどう伝えるか

血が出ることが日常になってきた時に、子供から次の疑問「なんで、お母さんから血が出るんだろう」と出てきた時に、生理っていうものがどんなものか説明してあげたらいいと思います。

段階的に教えていけばいいんですね!

子供の理解が十分に進んできた上で、「なんで?」って質問が来た時に、答えてあげることが大切です。

もう少し具体的に、生理ってどんな風に説明すればいいんですか?

生理がなんなのか?って言うと、「赤ちゃんのお布団」なんだよ。でいいと思います。

「大人の女の人は、毎月赤ちゃんを迎える準備をしていて、赤ちゃんが来なかったら、赤ちゃんのお布団がいらないから、生理として血になって出てくるんだよ。お母さんは、今赤ちゃんがお腹にいないから、こうやって血が出てくるんだよ。」って話してあげます。

あとは、生理に対してネガティブなイメージを持ってほしくないので、お母さんが生理の時に辛そうにしていると子供が不安になってしまいます。そこで、ぜひ「生理中は体が頑張っている時期」と伝えてほしいと思います。自分で自分の体をケアしてあげることが必要なんだよ。と伝えてあげてください。

それで、子供が男の子の場合も、女の人の体は大事にしてあげないといけないなって思ってくれるかもしれませんね。

生理といえば、ネガティブなイメージしかないですもんね。

たしかに、しんどい、辛い姿ばかり見せられると、子供が恐怖心を持ってしまいますよね。だからといって、嘘をついて大丈夫だよっていうのも、違いますもんね。それで、体が頑張っているって伝え方をするんですね。

今回も大変勉強になりました。ありがとうございました。