Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業
モデル/モデル講師/司会と多方面で活躍する清家すみれさんと「帝王切開の疑問」についてお話します。
海外と日本の違い
今日のテーマは、分娩の種類「帝王切開は痛い? 」についてです。
まず気になるのが、痛みについてですね。
あと、傷の大きさとかも知りたいですね。
まず海外と大きく違うのが、帝王切開を行う理由です。
日本では、医学的な理由があって初めて帝王切開が行われます。なので、帝王切開は希望して行うものではありません。
帝王切開が行われる理由としては、
①出産時、赤ちゃんがとてもしんどそう。
②赤ちゃんが生まれる前に、胎盤が剥がれてしまった。
③逆子
このような場合、帝王切開が行われることが多いです。なぜ、逆子が帝王切開になるか分かりますか?
足が引っかかっちゃうからですか?
いいところに目をつけてますね!
赤ちゃんは頭が一番大きいので、頭さえ出てしまえばあとは体が出てきます。しかし、逆子の場合は足やお尻が出ても、最後に頭が引っかかってしまう可能性があるんです。無理に出そうとすると、首などの神経を傷つけてしまうこともあります。
このように、日本では母子の安全を考え、帝王切開を行います。しかし、ブラジルでは8割以上の人が帝王切開を行うそうです。残りのお金に余裕のない人2割は、自然分娩を行うそうです。ブラジルはカーニバルがあり情熱的な国ですよね。赤ちゃんを経膣分娩で産むと、膣が緩んでしまうのではないかと考える人が多く、帝王切開を希望する人が多いんだそうです。
経膣分娩で、膣の大きさは変わってしまうんですか?
可能性は0ではありませんね。柔軟性があるので、赤ちゃんが通ることによって、伸びてしまうこともあります。それを気にして、ブラジルでは帝王切開が多いんだそうです。
日本では、希望して帝王切開にできなくもないですが、自費診療となってしまいます。
帝王切開のリスク
あと、帝王切開にはリスクもあります。
一番怖いのは、羊水が肺の血管に詰まり、敗血症になってしまうことです。妊婦さんが亡くなる可能性もあります。なので、好んで帝王切開を行う人は少ないです。
それと、痛みについてですが麻酔がきちんと効けば、帝王切開自体は痛くないようです。ただし、お酒が強い人など体質によって、麻酔が効きにくい人もいます。術後、麻酔がきれると痛い場合もあります。
お手洗いなどは行けるんですか?
行けますよ。もちろん、傷は痛みますので、上手に痛み止めを使っていくと思います。女性は、命がけで赤ちゃんを産みます。男性のみなさん、奥さんを大切にしてあげてくださいね!
命をかけて、産みますからね。
あとは、傷が何センチぐらいになるか気になります。
帝王切開の傷の大きさは?
帝王切開には、縦と横に切る切り方があります。目安は、赤ちゃんの頭が出るぐらいの大きさです。こぶし、一つ分ぐらいですかね。なるべく、横で切ることが多いです。傷を下着などで隠せるからです。でも、どうしても縦で切らなければいけない場合もあります。それは、緊急で赤ちゃんを取り出さないといけない場合です。縦に切った方が早く赤ちゃんを出すことができるからです。
また、帝王切開は他の手術とは違い、赤ちゃんを早く出さないといけないので、出血を止めている余裕はありません。なので、赤ちゃんを取り出してから、出血を止めます。出血量が多くなってしまうこともあるので、産婦人科医が理由もなく、帝王切開を勧めることはありません。
帝王切開について、怖い気持ちもあるかと思いますが、実際に緊急の場合や会陰切開を行う時なども、多くの妊婦さんは早く切って下さいって言われることが多いです。怖いこともある出産ですが、赤ちゃんの声を聴いたら、快感がたまらないらしいですよ。
怖いですね!男性に代わってほしいぐらいです。リスクも多いので、お医者さんに相談することが大切ですね。
本日も、ありがとうございました。