Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業

ホームケア専門エステティシャンLilyさんと「月経不順」についてお話します。

月経不順について

今回は、「月経不順」がテーマです。

環境が変わったりとか、出産してから生理が来なかったりなど、悩みをよく聞きますよね。何か原因があるんですか?

生理が不順になると、よくみなさん言われるのが、「ホルモンバランスが悪い」「ストレスがたまっている」「自律神経が乱れている」などです。でも、これらの言葉は僕にとって、とても怖いんです。なんでもこの理由で片付けられてしまいますからね。例えば、何か症状を言ってください。

生理が来ないです。

それは、ホルモンのバランスが悪いから。他には?

イライラする。

それは、ストレスが溜まっているから。

貧血がある。

ホルモンのバランスが悪いからです。ほら、何でもこの3つで説明できちゃうでしょ。

しかも納得できちゃう自分も怖いですね。

そうなんです。

例えば、生理がくるために女性ホルモンがとても大切になってきます。その女性ホルモンを出しているのは卵巣で、その指令を出しているのが下垂体になります。この下垂体に異常が出ると、ホルモンも乱れてしまいます。例えば、下垂体に腫瘍ができてしまうと、うまく命令が出ず、結果生理が来ないことがあります。原因はがんですよ。怖いですよね。

怖いですね。本当はもっと奥に原因があるということですね。

他にも、卵巣に腫瘍などができても、ホルモンバランスが崩れますよね。つまり何が言いたいかというと、何が原因でホルモンのバランスが崩れているのかが大切なんです。

あともう一つ危険なのが、膣から出る出血をイコール「生理」だと思い込んでしまうことです。

思います。違うんですか?

例えば、子宮にがんができても、出血をする場合があります。この場合、生理と区別がつきますか?

分からないと思います。例えば、色に違いなどはありますか?

血の色などでは、区別はつきません。血で分かるのは、新しいか古いかしか分かりません。だから、その出血が生理なのか、がんなのかは分かりません。なので、自分で判断しないでほしいです。ネットに書いていることも信じないでください。さらに、もし病院へ行って調べもせずに、ホルモンバランスが乱れていますね。って言う医者はやぶ医者かもしれないですね。

私言われたことありますよ(笑)

生理不順になった時、病院に行ったら、「あなた環境が変わったから、ストレスよ」って言われたんです。

それは言ってもいいですけど、順番があると思うんですよ。例えば、超音波で中にできものがないかどうか。内診をしてがんがないかどうか。採血して、ホルモンの状態を確認して、すべて確認した上で、ホルモンやストレスのせいだねって話になるのは、いいと思います。

生理不順になったら、軽いものと自己判断せず、病院できちんと診てもらってください。

分かりました。今日はありがとうございました。