Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業
イベントMC/歌手/タレント/と多方面で活躍する優希菜さんと「医者の年収」についてお話します。
医者は高収入?
こんなこと聞くのもあれなんでが、お医者さんってやっぱり儲かるんですか?っていうお話を今日は聞きたいなと思います。
なるほどね。
あんまりそういう話って出ないですもんね。
一般論でお話しますが、総合病院などの勤務医は大体年収1,000万円~1,200万円ぐらいだと思います。じゃあそれが、高収入なの?と言われると、一般年収と比べると高いですよね。
そうですね。
サラリーマンの方と比べると1.200万円ってすごく高いと思います。
でしょ。
ところで、お医者さんっていうのは、人の命を扱う仕事ですよね。命を扱うだけに、訴訟を起こされた時、たくさんの費用がかかってしまいます。
けっこうあることなんですか?
科によっては、あるみたいですよ。そうなると、一件訴訟を抱えてしまうと、弁護士費用等多額のお金がかかります。じゃあ年収を考えた時、割に合ってるの?と思いますよね。だから、僕は日本のお医者さんの収入は安いんではないかなと思います。それは、日本の医療は共産主義的なだからだと思います。「みんなで苦労しましょうね。社会のために貢献しましょう」などの考えです。もちろん大切なことなんですが、そうするとしんどい科目の先生が減っていくんですよね。
アメリカなどでは、ドクターの科目によって収入が全然違うの知っていますか?
お医者さんによって、違うってことですか?
そうです。
日本の場合、市民病院や国公立の病院で働くと、いろんな科がありますが、ほとんどみんな給料が一緒です。
それも初めて聞きました!
そうですよね。
それもある意味、共産主義ですよね。アメリカで一番高い科は、なんだと思いますか?
一番高い科ですか?なんだろう。脳外科とかですか?
さすが!実はそうなんです。
なぜかというと、脳の手術は命に直結するような大変なものが多いですよね。アメリカでは、リスクによって、収入が差別化されているのです。勤務医でも、年収は億ぐらいだと思います。
それともう一つ。
実は一番可愛そうなのは、国公立の医学部の教授です。(給与に関する待遇面で)文学部も医学部も、どの学部でも給料は一緒です。僕がお世話になった、大阪大学医学部の教授の先生も、もちろん手術もしているし、お医者さんの業務もしています。同時に学生のために講義もしています。教師と医者の二つの仕事をこなしますが、給料は他の学部の先生と同じです。しかも、他学部の先生たちには夏休みがありますが、医学部の先生に夏休みなどの長期休暇はありません。そう考えると、最初のテーマ「医者は高収入?」かを聞かれると、はいとは言えませんね。
プロの野球選手は打てなかったからといって、人は死にませんよね。でも、億のプレーヤーがいますね。お医者さんは、人の命を救っても年収1,000万円で終わりです。
人が亡くなってしまうリスクや、訴えられるかもしれないリスク、休みがないことなど考えると、高収入とは一概に言えないですね。
比較的に考えると、割安ですよね。でも、こう言うと怒られてしまうんですよね。
相応の対価なのに、辛い仕事ですね。
ちなみに、日本の医師の中で高収入が期待できる道はなんですか?
僕もはっきりは分かりませんが、やっぱり美容外科ですかね。自費診療メインで行う開業医の先生が一番儲かっているって言いますね。テレビを見ていても、宣伝で出てくるのは美容外科ですよね。それはやっぱり儲かっているからです。
たしかに、皮膚科のCMなどは見たことないですもんね。美容は保険がきかないことが多いですからね。
そうなんです。
基本的に保険がきかないので、価格設定を自由にすることができるんです。お恥ずかしい話ですが、僕のクリニックで事務を担当してくれている子は、昔美容外科で働いていたみたいなんです。初めて、会計を行った時に驚いていました。4倍~5倍は違ったみたいです(笑)
ただし、美容で大変なのは訴訟がやはり多いみたいです。なぜかというと、ご本人の主観があるからです。我々の保険医療は、患者さんの苦しみがあります。それが治ると喜んでくれますよね。でも、美容外科には主観が入るので、正解がありません。
ハイリスクなんですね。
そういう意味ではね。
まあそれ以上に元は取れるらしいですけどね(笑)
日本では美容外科が一番儲かるということでしたが、また先生には番外編で美容について教えてもらいたいと思います。
本日はありがとうございました。