Dr.ネルソンの「医学&タメになる」授業

助産師として、フリーで性教育の啓発活動を行うまゆさんと「プライベートゾーン」についてお話します。

性教育への不安

前回、子供にどうやって生まれてきたの?って聞かれた時にどう答えたらいいか話をしましたね。

#116 幼児期の性教育 3つのコツ【性教育③】 – YouTube

とっても分かりやすかったんですが、一つ気になることがあるんです。子供って、得た知識を友達に自慢したくなるでしょ?それをどうしたらいいのかなと思ってるんです。

そのような不安の声は結構多いと思います。

自分の子供に教えるのはいいけど、外で言いふらしたらどうしよう。他のお母さんからクレームが来るんではないか。など不安がありますよね。だから、私は知識を教えることと同時にマナーも教えることが大事だと思います。

例えば、どんなマナーですか?

マナーを教える一つとして、プライベートゾーンという概念を子供に教えてほしいと思います。いわゆる、水着で隠す部分ですね。女の子だったら、胸と下。男の子だったら、下。あと、口もプライベートゾーンに入ります。

水着の説明、とっても分かりやすいですね。

その場所は、あなただけの大切な場所だよって伝えます。

だから、隠すんですね。自分しか触れてはいけない場所ですね。

あなた自身のものであり、見たり触ったりできるのもあなただけだよってことです。たとえ、家族であっても子供のプライベートゾーンを侵害していくのはダメなんです。

逆に、誰かが自分のプライベートゾーンを見せてきたり、触らせてきたりするのもダメですね。

人に自分のプライベートゾーンを押し付けるのもダメなんですね。

このことを覚えてもらうということは、「人にはプライベートなことがある」と同時に伝えることもできます。だから、性に関することは外では話さないんだよ。耳にして嫌な人もいるんだよ。って伝えます。外で話さない限り、おうちではいいんだよって伝えるといいかなと思います。

なるほど。

プライベートな部分とそうでない部分を区別できるように、小さいころから伝えるんですね。

親子同士にもプライベートゾーン

だから、親であっても子供のプライベートゾーンには、簡単に見たり触ったりしないことが大切です。

でも、子供なので痛かったり、痒かったりする場合などは、きちんと「見てもいい?」「触ってもいい?」と確認し、プライベートゾーンを尊重した上で、扱ってあげてください。

僕も毎日一緒にお風呂に入るのが当たり前になっていますが、一言声をかけることが大切ですね。そうすると、プライベートゾーンは特別なんだ!という意識になりますね。

あと子供って、答えにくい質問をすることもあるんですよね。例えば、「パパとママもセックスしたの?」とか「どれぐらいしたの?」とか困った質問が来た時には、逆に「それはママのプライベートゾーンのことだから、答えたくないな。答えないよ。」って言うのもいいと思います。

なるほど。

そうすると、嘘をついたことにならないですもんね。

そうなんです。答えないっていう選択肢もあっていいと思うんです。

そして、プライベートゾーンの概念が分かると、防犯にもなると思うんです。人が無理やり、プライベートゾーンを見せてきたり、触らせてきても、それがダメなことだと分かります。

逆に、人が自分のプライベートゾーンを触ろうとしても、ダメだと分かりますもんね。

特に、幼児期の性犯罪などは子供自身、何をされたか分からない場合が多いです。大人になって、知識が入ってくる中であの時されたのはこういうことだったんだって気づくことが多いんです。

身近の大人が加害者の場合があるし、子供同士の被害もあるんです。自分のプライベートゾーンを大切にできれば、相手のプライベートゾーンも大切にできると思うので、概念を伝えることは大切だと思います。

プライベートゾーンという言葉、子供との性教育の話につなげやすいですね。今日は勉強になりました。ありがとうございました。